取り組み

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地域の皆様に愛される安全で質の高い病院づくりに日々取り組んでいます

医療技術の向上に向けて

輸血研修会に参加して 2015/08/28

 8月20日(木)に輸血療法委員会主催の院内研修会『アルブミンの適正使用と安全対策・副作用』が行われました。

 アルブミン製剤の使用目的としては、循環血漿量の確保や、治療抵抗性の重度の浮腫を治療することにあります。具体的には、5%アルブミン製剤は出血性ショック、重症熱傷等に、25%アルブミン製剤は、肝硬変に伴う難治性の腹水等に使うといった使い分けを再認識できました。また、不適切な使用としては、蛋白資源としての栄養補給、脳虚血、単なる血清アルブミンの濃度の維持、末期患者への投与があります。
 次に安全面についてですが、アルブミンは製造工程の中でさまざまな処理が行われており、HBV、HCV、HIV等のウイルスは死滅・除去され、60年以上ウイルスによる感染報告はないとのことでした。 ただし、過去の薬害エイズやB型肝炎などの事例もあり、使用後に遡って調査が必要な場合があります。そのため、法律で製造番号や氏名や住所、使用日等は20年間保存が義務づけられています。当院では、使用した際は製造番号の電子カルテへの入力と、青紙への必要事項の記入・薬剤科への送付は必ずして頂くようご協力をお願いしております。

 これからも、輸血療法委員として、薬剤師として、製剤毎に使用目的を確認し、アルブミンの適正使用を進めていきたいと思います。

薬剤科 村田