取り組み

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地域の皆様に愛される安全で質の高い病院づくりに日々取り組んでいます

医療技術の向上に向けて

病棟輸血研修会が開催されました 2016/08/11

 当院は、日々適正かつ安全な輸血が行えるよう取り組んでいます。その活動の一環として、8月8日(月)にこれから輸血業務に関わる新人看護師と経験が少ない中途看護師を対象に、正しい輸血実施ができるようシミュレーションを通して学ぶ研修会を行いました。また、輸血による副作用の種類や症状について輸血療法委員会の看護師とともに、輸血手帳について講義しました。

輸血観察レポートの作成において、どのような副作用に気を付けながら観察しなければいけないかお話ししました。副作用にはいくつか種類があり出現時期も異なります。適切に観察することにより副作用を早期に発見し、早期に対応することが出来るため、副作用をしっかり理解した上で指定された時間帯に適切に観察する事が重要だと今回の研修会で再確認して頂けたのではないでしょうか。

次に『輸血手帳ひろしま』についてお話しさせて頂きました。『輸血手帳ひろしま』は広島県合同輸血療法委員会が輸血を行なった患者さんに輸血後感染症検査を少しでも多く受けてもらいたいとの思いで2016年3月に作成した手帳で、当院では7月から運用しています。

 運用が始まったばかりで手探り状態ではありますが、輸血後感染症検査を受けて頂く事は早期発見・早期治療に繋がり、治療費も救済制度で負担が軽減出来るため手帳が広く普及することを期待しています。看護師の方々には輸血手帳を手に取って見ることがほとんどなかったようで、皆さんに知って頂ける良い機会を頂けたと思います。

つぎに、委員会看護師が中心となり輸血実施の流れについてお話ししながらシミュレーションを行いました。
シミュレーションでは輸血担当検査技師と看護師が患者役も行いながら、製剤の読み合わせから電子カルテで患者認証などを行い、どのような事に気を付けないといけないか、その作業の背景にはどういった意味があるのか伝えながら行いました。その後立候補された看護師さんに実際に経験して頂きました。

輸血事故で最も多いのは血液製剤の取り違え、患者の取り違えです。輸血業務のマニュアルにおいて定められた一つ一つの作業は患者誤認や異型輸血を防ぐために作成されているため、マニュアルに従った方法で輸血業務を行うことが重要です。様々な場面においてダブルチェックもしますが、それらも全て患者誤認、異型輸血を防ぐために行っています。今回の研修会を通してアンケートでダブルチェックの重要性や輸血業務の再確認が出来たとの意見が多く、理解度が上がった、役に立ったと答え満足して下さった方が多かったため、輸血業務の理解を深めて頂けたと手ごたえを感じました。 今後も輸血療法委員会として安全な輸血が行える取り組みを行っていきたいと思っています。

輸血療法委員会 臨床検査技師